しかし、1975年以降、熱心なエリック・ドゥ・ロ-トシルトによって、ラフィットの経営陣は勤勉な運営に励むようになった。そして、過去には最低32ヶ月から36ヶ月の熟成期間をとることが多かったのだが、現在は長くても24ヶ月から30ヶ月に短縮されている。こうした変更が確実にラフィツトの果実味も増し、いっそうの新鮮さをもたらした。ブドウの収穫を意識的に遅らせ、より熟した、酸度の低いワインを目指している。
ラフィット・ロートシルトは今や偉大なるワインを生み出している。品質向上の証は、あのすばらしい1975年ものにおいて明らかに現れた。1981年より以降 1981年、1982年、1983年、1986年、1987年、1988年、1990年、1995年、1996年などラフィット=ロートシルトは、メドックでの最高の部類のワインを産してきたのである。
講談社刊 ロバート・M・パーカー Jr.著 ボルドー第3版より引用